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サビレックス - PFAS と PFA – 正しく理解するために知っておきたいこと
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PFAS と PFA – 正しく理解するために知っておきたいこと

PFASとPFAの関係性イメージ

最近、フッ素に関する「PFAS(ピーファス)」という言葉をニュースで耳にする機会が増えました。中でもPFOSやPFOAといった物質は水道水への漏出や体内への蓄積など、注意すべき話題として報道されています。
研究者の中には「使用しているPFA製品は大丈夫だろうか」と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は PFAS と PFA の関係性について考えてみたいと思います。

PFASは1万種類以上を含む大きな傘のようなもの

PFAS分子イメージ

PFASとは、特定の一つの物質を指す言葉ではありません。分子の中に炭素とフッ素が強く結びついた構造(C-F結合)を持つ有機化合物の総称であり、その数は1万種類を超えるといわれ、PFAも含まれています。

サビレックス製品を構成するPFA樹脂は、ニュースで報道されているPFASの物質とは、分子の大きさも性質も異なります。ただし「だから安全」と単純に言い切れるという意味ではなく、PFASという言葉だけで一律に危険性を判断せずに、個々の物質の性質を確認する必要がある、というのがポイントです。

報道で取り沙汰されているのは、主に一部の低分子物質

PFAS水質調査イメージ

ニュースで名前が挙がるのは、主にPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)とPFOA(ペルフルオロオクタン酸)という、比較的分子量の小さい物質です。PFOSやPFOAは水中ではイオン化して水分子と強く相互作用するため、水に溶けやすく環境中を移動しやすい性質があります。
また、体内に取り込まれると排出されにくいことから、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約で製造・使用が規制されており、日本でも化審法に基づく規制対象となっています。
さらに2026年4月からは、水道水中のPFOS・PFOAの合計値について、これまでの暫定目標値から正式な水質基準へと引き上げられ、水道事業者に定期的な検査が義務付けられました。ただ、この基準改正によって、PFAやPTFEといったフッ素樹脂すべてが新たに規制対象になったわけではありません。

一方、海外の規制動向を見ると、EUで審議が進むPFAS規制案では、製造工程でPFASが排出される可能性や、使用段階で微小なポリマー粒子が生じる可能性を理由に、フッ素樹脂を規制の対象範囲に含める意見や、代替樹脂がない現状を考慮した適用除外も検討されていますが、結論には至っていません。

PFAはフッ素樹脂 – 低分子のPFOS・PFOAとは分子量も性質も異なる

PFAは、TFE(テトラフルオロエチレン)とPFVE(パーフルオロアルキルビニルエーテル)を共重合してつくられる高分子材料です。PFOSやPFOAのような低分子物質とは異なり、常温では水にも油にも溶けない、化学的に安定した固体樹脂です。

この高分子構造が、PFAの耐薬品性・耐熱性・非粘着性・電気絶縁性のもとになっており、微量金属分析のサンプルや高純度薬液の保存容器として研究機関で選ばれている理由でもあります。

PFA分子イメージ

なぜ分子の大きさやが安全性に影響するのか

PFAS人体への影響イメージ

化学物質が生体にどう影響するかは、分子がどれだけ吸収され、蓄積するかに大きく左右されます。PFOSやPFOAのような低分子・水溶性の物質は、体内に取り込まれやすく、半減期が長いことが懸念材料とされています。

これに対しPFAのようなフッ素樹脂は、高分子で水に溶けにくく、生体膜を通過しにくいことで体内に吸収されにくいと考えられ、OECDや業界団体からは、化学的・生物学的に不活性であると説明されています。
日本弗素樹脂工業会などの業界団体も、PFOS・PFOAのように規制対象となった物質を区別して「特定PFAS」と表現する場合もあります。

PFA樹脂は、通常の使用条件下では人体にほとんど吸収されない化学的に安定した物質という点については、国内外で比較的共通理解が得られていますが、製造・摩耗・廃棄などのライフサイクル全体での影響は分けて考える必要がありそうです。

サビレックス製品について

サビレックスクリーンルームイメージ

サビレックスでは、1976年の創業以来、約50年にわたりフッ素樹脂の成形加工に特化し、高純度バージンPFA樹脂のみを原料として、ジャー、バイアル、試験管などの研究・分析用製品を製造しています。
継ぎ目のない一体成形や角のない内面加工にこだわっているのも、微量な不純物の溶出や試料の付着・ロスを徹底的に排除するためです。
不純物の溶出がほとんどなく、ほぼすべての薬液に対して不活性であるというこの特長は、高純度薬液保管、微量金属分析、環境調査など、極めて高い純度が求められる現場で評価いただいている理由そのものです。

通常の使用条件において、サビレックスのPFA製品からPFOSやPFOAが発生したり溶出したりすることは考えにくく、連続使用温度260℃という耐熱性も、樹脂が分解して有害なガスを発生させるような温度域とは異なりますが、現在も研究や規制上の議論が続いていることから、今後の国内外の動向にも注意が必要です。

Q & A

Q. PFA樹脂も、定義上はPFASに含まれるのですか?

はい、C-F結合を持つ有機フッ素化合物という広い定義では、PFAもPFASという大きな傘の中に含まれます。
ただ、PFOS・PFOAのような低分子物質と、PFAのような高分子樹脂とでは、体内吸収のされやすさや環境中での挙動が異なると考えられています。その点については国内外で今なお検討が続いています。

Q. 実験中にPFA容器を加熱しても問題ありませんか?

サビレックスのPFA製品は連続使用温度260℃までの耐熱性を備えており、通常の実験室での加熱・乾燥・酸分解などの用途であれば問題なくご使用いただけます。
ただし、樹脂の分解が始まるような極端な高温にさらされる状況は避けてください。

Q. 使用後の廃棄で特別な手続きは必要ですか?

PFA樹脂自体は化学的に安定した固体であり、現時点で特別な有害物質としての指定を受けているものではありませんが、試薬や検体が付着している場合は、その内容物に応じた廃棄ルールが優先されます。
詳しくは各施設の廃棄物管理規程や自治体の案内に従ってください。

まとめ

まとめイメージ
  • PFASは1万種類以上の有機フッ素化合物をまとめた総称であり、性質は物質ごとに大きく異なります。
  • 報道でクローズアップされているのは主に低分子・水溶性のPFOS・PFOAであり、2026年の水質基準強化もこの2物質が対象です。
  • PFAは高分子量のフッ素樹脂で、完成品としては化学的に安定しており、通常の使用条件下では体内に吸収されにくいとされています。
  • 製造工程や廃棄段階を含めたライフサイクル全体の評価については、国内外で研究・規制論議が続いており、リスクがないと言い切れる段階ではありません。

サビレックス製品の品質に関する情報

サビレックスは、高品質なフッ素樹脂製品を世界の研究者に提供できるよう、原材料の選定から製造環境まで厳正な管理のもと、各種分析・研究関連製品の製造に取り組んでいます。品質関連情報はこちらでご確認ください。